【陽の光を浴びる】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)

【陽の光を浴びる】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?) 癒し

 

人間にとって、太陽の光は、無くてはならない存在です。

日頃、日光を浴びていない方は、もしかして、ストレスが溜まっていませんか?
太陽の光とふれあうことで、心や感情を落ち着かせることができます。

そこで、今回の記事では、日光浴の効果や、日光浴のやり方(最適な時間帯は?、1日何分ぐらいが目安なのか?)について、紹介します。

オフィスワークばかりの方、陽の光を浴びる時間がない方、陽の光に興味がある方、ぜひ、読んでみてください。

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  • 日光浴は、ビタミンDの生成と、セロトニンの分泌に役立っている。
  • 日光浴の適度な時間は、季節や時間帯によって異なるが、おおよそ30分~1時間が目安である。
  • 過度に、陽の光を浴びると、皮膚がんなどの健康被害を受けるおそれがある。
  • 日光浴では、季節や時間帯を意識して、必要に応じて、日焼け止めなどの対策を行うことが重要である。

 

 

陽の光の正体 ~日光浴の効果・やり方~

効果ややり方を紹介する前に、まずは、陽の光の正体を探っていきましょう。

一般的に、太陽の光は、波長によって3種類に分けられています。 

【陽の光の正体】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」環境省

 

赤外線

赤外線は、温熱効果がある光のことで、陽の光を浴びると身体が暖かくなるのは、この赤外線があるからです。

また、波長が非常に長いため、目で見ることができない光です。

一般的に知られている「炭火」は、強い赤外線を発しており、芯から温めることができるため、料理に適し、食材を効率的に加熱することができます。

 

可視光線

可視光線は、目で見える光のことで、明るさがあります。

可視光線の最も分かりやすい事例は、「虹」の色で、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7色に代表されます。

可視光線は、以前まで、人体に無害な光だと言われていましたが、スマホやパソコンのディスプレイから発生するブルーライトのように、可視光線も、目に損傷を与える光とされています。

 

紫外線

紫外線は、英語で「ウルトラバイオレット」(Ultra-Violet)といい、極度(ウルトラ)な紫色(バイオレット)という意味です。

紫外線は、波長の領域によって、A波(UV-A)、B波(UV-B)、C波(UV-C)の3つに分けられています。

【陽の光を浴びる】日光浴の効果・やり方(紫外線)

 

紫外線A波(UV-A)

紫外線A波は、B波ほど有害ではないですが、波長が長く、皮膚の深部まで浸透するため、長時間浴びると、肌などにダメージを与えます。

 

紫外線B波(UV-B)

紫外線B波を浴びると、皮膚に存在するコレストロールを材料に、ビタミンDが生成されます。

しかし一方で、B波は、肌を赤く炎症させたり、シミやそばかす、皮膚がんなど健康への影響が懸念されます。

 

紫外線C波(UV-C)

紫外線C波は、強い殺菌力がある光ですが、大気圏のオゾン層に吸収されるため、地上には到達しません。

なお、医療機関で使用される殺菌灯は、C波を利用したもので、器具等殺菌する効果があります。

 

ビタミンDとセロトニンを蓄えよう! ~日光浴の効果・やり方~

1 ビタミンDの生成

紫外線B波(UV-B)で、示したとおり、陽の光を浴びると、皮膚に存在するコレストロールを材料に、ビタミンDが生成されます。

このビタミンDは、私たちの身体に欠かせないカルシウムの吸収を手助けする効果があります。

 

ビタミンDを体内に取り入れる方法は、「日光による生成」と「食事による摂取」があります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版(ビタミン)」では、1人1日あたり

  • 日照による産生 5マイクログラム/日
  • 食事摂取 8.5マイクログラム/日

と目安量を示しています。(マイクログラムは、1グラムの100万分の1)

 

食事によるビタミンDの摂取について、厚生労働省の調査では、1人1日あたりの摂取平均値が6.9マイクログラム/日となっており、目安量に達しておらず、摂取不足が懸念されています。
(参考文献:「平成元年国民健康・栄養調査(結果の概要)」)

 

食事での摂取では、ビタミンDが多く含まれる、きのこ類、魚介類、卵類、乳類を意識して食べることが必要です。

さらに、食事と同時に、適度に日光浴を行い、ビタミンDを生成しなければなりません。

もし、ビタミン D が長期にわたって不足すると、骨軟化症、骨粗粗しょう症、骨折などのリスクが高まると言われています。

 

【陽の光を浴びる】日光浴の効果・やり方(ビタミンD)
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」環境省

 

2 セロトニンの分泌

日光浴をすると、幸せホルモンと言われる「セロトニン」の分泌が高まります。

この「セロトニン」には、自律神経のバランスを整え、心や感情を安定化させる効果があります。

さらに、「セロトニン」を体内にしっかりストックしておくと、夕暮れ時に、「メラトニン」という睡眠ホルモンが多く分泌され、質の高い睡眠ができると言われています。

 

セロトニンを活性させるやり方は、2500~3000ルクスほどの強さ(照度)に日光を浴びることです。

朝夕の通勤時間や昼食時の20~30分ぐらい、太陽の光を浴びるだけでも効果があると言われています。

一般的に、部屋の明るさは500ルクス程度なので、太陽の光を浴びる必要があります。

晴天の直射日光でなくても良く、曇りでも、1万ルクス程度あるとされています。

 

セロトニンの効果は、心や感情の安定化を図る以外にもあります。

朝起床時に、日光を浴び、セロトニンの分泌を促すと、スッキリした目覚めが期待でき、さらに、セロトニンが十分に分泌されていれば、筋力に程よい緊張が与えられ、姿勢や顔の表情をピシッとさせる効果もあります。

万が一、セロトニンが欠乏した状態だと、朝の目覚めが悪く、一日中ボーっとし、力がない顔つきになり、姿勢もだらしなくなります。

 

また、セロトニンは、治療法にも活用されています。

一般的に、うつ病の患者は、治療薬として脳内のセロトニンを増やす薬が処方され、強制的に、自律神経のバランスを図っています。

ちなみに、海外で、北欧など緯度の高い所に住んでいる人は、冬季うつ病(季節性感情障害)になりやすいと言われています。

この理由は、緯度の高い地域では、冬になると、太陽が出ない状況が長く続き、セロトニンが十分に分泌されないからです。

(セロトニンに関する参考文献:「自律神経をリセットする太陽の浴び方」有田秀穂(セロトニン研究の第一人者))

 

最適な時間帯は? 1日何分? ~日光浴の効果・やり方~

【陽の光を浴びる】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)

いつ、やるの?最適な時間帯は?

さっそく、1日そして1年通して、どの時期、どの時間帯で紫外線量が多くなるのか紹介します。

日本国内の札幌、つくば、那覇の3箇所において、季節別と時間帯別の紫外線量を調査した結果では、次のとおりとなっています。

 

【季節別】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)

 

【時間帯別】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)

出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」環境省

 

これを見ると、春と夏の時期である4~9月は、特に紫外線量が多いため、注意が必要ということがわかります。

また、長時間日光にあたる場合は、朝の10時以前か、昼の14時以降かに外出する方が良いということがわかります。

 

1日何分が良いの?(適度な時間とは?)

日光を浴びることは、ビタミンDの生成や、セロトニンの分泌など、人の健康を維持していくのに、欠かすことができないものですが、一方で、肌などのトラブルの原因にもなります。

上述の「陽の光の正体は?」でも示しましたが、紫外線を浴び過ぎると、皮膚がんなどの原因にもなります。

事実、『特定非営利活動法人「光老化」啓発プロジェクト委員会』では、日光を長時間、無防備で浴びることを注意喚起し、啓発活動を行っています。
(HP https://www.hikari-rouka.org/ )

 

といっても、1日何分、日光を浴びれば良いのかなんて、世の中には、色々な情報が出回っていて、どれが正しいのか判断できないと思います。

そこで、まずは、各機関・団体が示している必要な日光照射時間を、次のとおり、まとめて紹介します。

 

【最適な時間比較】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)
出典:国立研究開発法人 国立環境研究所HP「体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定(表1-各機関・組織のHP等に記載されているビタミンD生成に必要な日光照射時間)」

 

1日何分、陽の光を浴びればよいか、表の内容を総合的に判断すると、次のとおりになります。

【最適な時間】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)

なお、春と夏、秋と冬に分類した理由は、後述の「いつ、やるの?最適な時間帯は?」をご覧ください。 

 

オフィスワークの方であれば、家から会社までドアtoドアで、日光を浴びる時間が限られています。
一方、建設業や運送業などの方は、外での仕事時間が長く、日光を長時間浴びることになります。

上記の時間を踏まえると、外仕事が多い業種の方は、日焼け止めなどの防備をした上で、仕事を行った方がよいということがわかります。

ただ、これはあくまで、紫外線による健康被害を最大限回避することを目的とした考察ですので、合理性、実用性などを考慮する必要はあります。

まずは、この情報を覚えておくということが大切です。

知らずに生活するよりも、情報を知り、意識しながら生活することが重要だと思います。

 

知っておきたい情報! ~日光浴の効果・やり方~

日焼け止めを選ぶ際のポイント

紫外線から肌を守るためには、長袖、長ズボンなどを着用し、肌の露出を避けることが第一です。

ただ、夏場など暑い時期には、どうしても、肌の露出が増えてしまいがちで、日焼け止めを塗ることも多くなってきます。

特に、海水浴に行く方は、日焼け止めは必須です。

 

日焼け止めには、効果表示として「SPF」「PA」が記載されています。

  • 「PA」は、紫外線A波(UV-A)を防ぐ指標で、その数値が大きいほどA波を防ぐ効果があります。
  • 「SPF」は、紫外線B波(UV-B)を防ぐ指標で、4段階(PA+、PA++、PA+++、PA++++)に区分され、+が多いほどB波を防ぐ効果があります。

 

では、日焼け止めを選ぶ際、どのタイプのものを買えば良いのでしょうか。

生活シーンごとの目安を紹介します。

 

【日焼け止め】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」環境省

 

海水浴など長時間、炎天下で遊ぶ場合は、「SPF」「PA」ともに強力な日焼け止めが必要です。

買い物など少しの外出では、高性能の日焼け止めまでは必要としないということがわかります。

 

紫外線の役立つ情報

最後に、役立つ情報を紹介します。
気象庁が発表している紫外線の予測量です。

気象庁では、現在から将来24時間後までの紫外線量を予測しており、日本国内の1時間ごとの紫外線量を確認することができます。
(気象庁HP http://www.jma.go.jp/jp/uv/ )

 

【気象庁】日光浴の効果・やり方(何分?時間帯は?)
出典:気象庁HP「紫外線情報(分布図)」

 

以上

オフィスワークばかりの方、陽の光を浴びる時間がない方、陽の光に興味がある方、少しでも、日光浴について、知っていただけたでしょうか?

この記事をご覧になったアナタの、小さなキッカケになったら、筆者としても幸いです。ありがとうございました。

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