人間は、少しの気の緩みが原因で相手を怒らせてしまうものだ。
そして、一度付いた怒りマークは、なかなか外れにくい。
ちょっとの気遣いが運命を変えるかもしれない。
気心の知れた夫婦関係であっても、決して忘れてはならないことだと思う。
そのため、気遣いは、いつも心に留め、引き出せるようにしつづけなければならない。
夫婦関係であれば、これは義務だろう。
本稿では、『愛妻家(私)の思考』として、妻の「怒り(怒る)」について考えたいと思う。
なお、悲しむについては、別記事「【愛妻家の思考】悲しみとは?妻が悲しんでいたら?」で考えてみた。
夫婦が喧嘩するのは互いに言うことが何もないからである。
「若い娘たち」アンリ・ド・モンテルラン作(フランスの小説家)
それは両者にとって時間をつぶす一つの方法なのである。
怒り(怒る)とは? ~愛妻家の思考~
愛妻家として妻の怒りを早急に鎮めなければならないが、まずは感情そのものについて考えたいと思う。
かの有名なアリストテレスは、怒りについて次のように表現している。
怒りは、権利もない者に侮辱されたと感じたときに、復讐したいと思う欲求である
現代社会において、「楽しい」や「面白い」という感情は人に幸福を与えることから、社会における重要な役割を持ち、需要があるが、
一方、「怒り」という感情は、居場所がなく需要も皆無で、社会的な役割はほとんどない。
万が一、自分の怒りを社会生活の中で表に出してしまうと周りから敬遠され、最終的には、誰も寄り付かなくなるだろう。
「怒り」は、邪魔もので、 孤独な存在 なのだ。
そのため、公的空間ではなく私的空間である家庭内でしか、まともに吐き出せない。
だから、妻の怒りを目の当たりした夫は、社会に一滴も漏らさないよう、しっかり受け止め、うまく対処しなければならない ということである。
唯一の救いとしては、医学的・脳科学的に、怒りという状態は一時的なもので長続きしないとされていることだ。
怒りは、時間が解決してくれる。
ただし、不機嫌な状態は長期間にわたるかもしれないが、、、
愛妻家(夫)がすべきこと ~妻の怒りマーク~
では、愛妻家の私ができることは何なのか。
私が出来うる怒りの対処方法について考えてみる。
まず言っておくが、愛すべき妻を冷静にさせるために、すかさず「冷静に」「落ち着いて」と言っても、絶対に効果はない。
例えるなら、沸騰している鍋に少々の冷水を入れても、冷めはしないように。
同じ量の冷水を入れれば平温に変わるかもしれないが、今の「怒りエネルギー」と同等以上の「冷静なエネルギー」を、私が投入できるわけがない。
目の前に大切な最愛の妻が怒っているのだ。そんな大層な冷静さは持ちあわせていない。
前にも述べたように、「怒り」は社会的に疎外された感情であり、家庭内でのみ許される。
大いに、発散してもらった方が良いと思う。
私がやらなければならないことは、自分自身の心を落ち着かせ、平常心になることだ。
妻の怒りは一時的なもので、熱り(ほとぼり)が冷めるように、怒りは徐々に冷めていく。
そして、そこから落ち着いて何があったのか、傾聴することにしよう。
すぐに問題解決させようと、急いではいけない。
妻の気持ちと共に、進んでいくことが賢明 である。
解決がゴールだと思いがちだが、夫婦の絆を深めていくことが真のゴールだ。
万が一??の話ではあるが、もし夫である私の言動が怒りの原因だとすれば、情けない話だ。
自身を叱責し、妻のエネルギーをも上回る「謝罪エネルギー」を全身全霊でぶつけるしかない。
怒りは鎮められても、不機嫌で険悪な状態は続くだろうが。丁度よい距離をとって、上手くやり過ごすしかない。
「家庭内で、怒りが生まれ、家庭内で処理する」
これは感情のエコ化なのかもしれない。(こんなことがあってはならない!!)
誤解を招かぬよう一応、伝えておくが、妻は滅多に怒らない。
どちらかと言えば、妻に比べると私の方が、怒りやすいと思う。
私自身は怒りが沸いた時、6秒程度我慢するようにしている。
アンガーマネジメントで、6秒ルールというものがあり、6秒やり過ごせれば、落ち着いてくると言われている。
妻は滅多に怒らないとは言ったものの、怒りに変わるかもしれない潜在的な怒りエネルギーが少しずつ蓄積されていると想像できる。
そのため最後に、私の決意「怒りの3ない運動」をここに発表したい。
- 妻を怒りで暴走させない
- 自分が怒りで暴走しない
- 夫婦の怒りを生み出さない
日頃から、怒りという水が沸騰しないよう、水に塩をふりかけることが重要だと思う。
この「塩」は「えん」であり、夫婦の「縁」という関わりを示す。
夫婦の関わり合いには、 思いやり と 感謝 が不可欠である。
縁を大切に、日々感謝し、良好な夫婦関係を保つように心がけたい。
愛妻家という名に恥じぬように。
今の気持ちを忘れないためにココに綴る
愛妻家(愛saika)